RaspberryPi Pi3のファンレス空冷 その2 ヒートシンク基礎確認編

 2016-07-27
自分用のメモに記録しておきます。

前回: RaspberryPi Pi3のファンレス空冷 その1 市販品効果測定編
 

課題と目ざす姿

前回と同じです。空冷にこだわってどこまでやれるのかを追求してみたいと思います。


結論

ファンレスとした場合、空気の粘性等も影響するためなのか、フィン間の隙間は3mm以上あけることが重要のようです。
間隔が2mmだと溝をいくら増やしても放熱能力は上がりませんでした。今後ヒートシンクを自作する場合はフィン間3mmを一つの目安にしようと思います。

各測定対象毎のヒートシンク効果量
cupper-01.png
Pi3effectwith heatsinkno heatsink
minmaxminmaxstd-evminmaxstd-ev
銅キューブ(3mm溝)-1.707-5.64846.7057.990.237048.4163.640.2560
銅キューブ(3溝*2方向)-1.253-4.21847.5959.060.227748.8563.280.4033
銅キューブ(3溝*1方向)-1.257-4.84047.2358.890.309648.4963.730.6031
銅キューブ-0.940-4.75746.8757.900.330747.8162.650.3546





以下、細かいところをダラダラと書いていきます。




測定・評価の条件

前回と同じです。


測定対象

  1. 銅キューブ
    20mm x 20mm x 20mmの銅キューブ 最初の基準値とする

  2. 銅キューブ(3溝*1方向)
    銅キューブに約2mm幅の溝を3本掘ったもの。
    表面積を増やすことを目指したが、2mm幅では空気の移動が少ないのか期待する効果はみられず。

  3. 銅キューブ(3溝*2方向)
    銅キューブに約2mm幅の溝を6本掘ったもの。
    期待する効果はみられず。逆に悪化する結果を得た。

  4. 銅キューブ(3mm溝)
    銅キューブ(2溝*2方向)のうち3溝を幅3mmに広げた物。
    市販のファンレス向けヒートシンクのフィン間隔が概ね3mm以上あることから試行。大きな改善効果を得た。



銅キューブ

1辺20mmの銅のキューブを乗せたもの。効果は-4.7℃。これを基準に、加工を加えて放熱効果の変化を確認する。
銅キューブRaspberryPi3B-01RaspberryPi3B-02
minmaxminmax
8:0047.2362.3046.1657.44
10:0047.7762.3046.6957.98
12:0047.4862.8346.6957.99
14:0048.3162.8347.2357.99
16:0048.3162.8347.2357.99
18:0047.7762.8347.2357.99
average47.8162.6546.8757.90
std-ev0.43550.27370.43760.2238
cupper-02.png cupper-02_0.png cupper-02_1.jpg cupper-02_2.jpg



銅キューブ(3溝*1方向)

ヒートシンク効果量は最低温時に--1.26℃、最高温時に-4.84℃となった。
銅キューブに金ノコで3本の溝を掘ったもの。溝ピッチは約2mm程度。溝深さは約14mm程度。放熱表面積は2000mm^2→2672mm^2と約3.3割増し。しかしヒートシンク効果量は-4.76→-4.84とほぼ同じ数値にとどまり改善分はわずか-0.08しかない。思ったようには冷えない結果となった。
ヒートシンク効果量の標準偏差は0.4830であり、改善分0.08という結果は誤差の範囲を脱していない。今回の溝加工の効果はほとんど無いらしい。
銅キューブ(3溝*1方向)RaspberryPi3B-01RaspberryPi3B-02
minmaxminmax
8:0047.7762.8346.6958.53
10:0048.3163.3747.2358.53
12:0048.3163.3747.2359.07
14:0048.8563.9147.2359.07
16:0048.3164.4547.7759.06
18:0049.3864.4447.2459.07
average48.4963.7347.2358.89
std-ev0.55450.65180.34160.2776
cupper-03.png cupper-03_0.png cupper-03_1.jpg cupper-03_2.jpg



銅キューブ(3溝*2方向)

ヒートシンク効果量は最低温時に--1.25℃、最高温時に-4.22℃となった。
溝加工3溝では効果が無いようなのでさらに溝を増やした。既存の溝に直角方向にあらたに3溝を追加。放熱表面積は2000mm^2→2504mm^2と約2.5割増。しかしヒートシンク効果量は-4.76→-4.22と逆に悪化した。
今回のヒートシンク効果量の標準偏差は0.205であり、0.54の悪化は3σ以内であるとはいえ、それなりに有意な悪化と思われる。単純に溝を掘るだけでは放熱性は改善しないということか。
銅キューブ(3溝*2方向)RaspberryPi3B-01RaspberryPi3B-02
minmaxminmax
8:0048.3162.8347.2359.03
10:0048.3163.3747.2359.06
12:0048.3163.3747.7759.07
14:0049.3863.3748.3159.07
16:0049.3863.3747.7759.07
18:0049.3863.3747.2459.07
average48.8563.2847.5959.06
std-ev0.58610.22050.43930.0160
cupper-04.png cupper-04_0.png cupper-04_1.jpg cupper-04_2.jpg



銅キューブ(3mm溝)

ヒートシンク効果量は最低温時に--1.71℃、最高温時に-5.65℃となった。
市販のヒートシンクの図面を見ると、ファンレス空冷のものは必ずフィン間の隙間は3mm以上とられているようだった。自然空冷で対流させるには3mm以上が必要ということかもしれないと考え、6溝掘ったうち、1方向分の3溝について、フィン間の隙間が3mmになるように溝を拡張した。
放熱面積は2000mm^2→2168mm^2と1割未満の増加。一方ヒートシンク効果量は-4.76→-5.65と0.89の改善が見られた。
ヒートシンク効果量の標準偏差は0.2172であり3σを超える改善となっており、有意な変化が見られた。やはり、自然空冷で効率よく冷やすには3mm以上の隙間が必要のようだ。
銅キューブ(3mm溝)RaspberryPi3B-01RaspberryPi3B-02
minmaxminmax
8:0048.3263.9046.1757.99
10:0048.3263.3747.2357.99
12:0048.3163.3746.6957.99
14:0048.3263.9146.1757.99
16:0048.3163.9147.2357.99
18:0048.8563.3746.7057.99
average48.4163.6446.7057.99
std-ev0.21810.29400.47410.0000
cupper-05.png cupper-05_0.png cupper-05_1.jpg cupper-05_2.jpg cupper-05_3.jpg



 
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